梅干の種の健康法

梅干しの種について

梅干しの実の部分の効能として、消化促進、抗菌、解熱などが挙げられますが、では梅干しの種はというと、あまり話題に上ることもありません。むしろ捨てられてしまうことの方が遥かに多いのかもしれませんが、一方でこの梅干しの種を珍重する見方もあって、梅干しの種の中身(仁)を俗に天神様と呼んで、この部分を好んで食べる人もいるのです。

 

天神様という俗称は、もともと菅原道真の飛梅伝説に由来しています。それは菅原道真が大宰府へ左遷された時に、道真を慕っていた梅が一夜にして京都より飛来したという伝説のことで、飛梅(とびうめ)は、福岡県太宰府市の太宰府天満宮の神木として知られる樹齢1000年を超えるとされる梅の木のことです。

 

梅の実にはもともと青酸配糖体であるアミグダリンという成分が含まれているのですが、これが胃腸の酵素によって加水分解されるとチオシアネートと安息香酸という物質になります。

 

これらは鎮痛作用、消炎作用、殺菌作用、整腸作用があるということで注目されていますが、種にも多く含まれています。ただし生で大量に食べると青酸中毒に陥いるとされる指摘もあり、少なくとも漬ける事でアミグダリンはほぼ消失して、食べても人体にはまず影響がないとされていますが、一応知識としては知っておきましょう。